Music Factory Tokyo

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  • レポート「8/29(土)開催 Music Creators Workshop~作詞編~『言葉の幅〜特撮・アニソンからアーティストものまで〜』藤林聖子×多田慎也」
    音楽機材やネット環境が充実した近年、急増している音楽作家志願者から、中でも「作詞家」にスポットを当てた音楽ワークショップ『Music Factory Tokyo presents「Music Creators Workshop」~作詞編~「言葉の幅〜特撮・アニソンからアーティストものまで〜」』8月29日、テレビ朝日ミュージック本社屋で開催された。

     この日の講義では、AKB48「ポニーテールとシュシュ」や嵐「マイガール」を手掛けている多田慎也がヒット曲に隠された歌詞の“仕掛け”を解説。ゲストにはAIやE-Girls、水樹奈々、東京パフォーマンスドールのほか、『ONE PIECE』『スーパー戦隊シリーズ』『平成仮面ライダーシリーズ』などアニメや特撮作品にもかかわるなど、活躍中の作詞家・藤林聖子を迎え、様々な話が繰り広げられた。今回の講義は3部に分けて行われ、第1部では2人による「作詞とは」というテーマについてのトークセッションが、第2部では受講生の提出した作品に対し、講師の2人が添削を行う「事前課題添削」が、3部では受講生からの質問に2人が回答する「質疑応答」が実施されている。また、この日の来場者には、協賛のパイロット社から作詞にちなんだ「フリクションボールペン」が、イベント事務局からは「付箋」がそれぞれプレゼントされた。

     冒頭、受講生の前に多田と藤林が登場。事務局スタッフから、今回は同ワークショップにおける最高動員数を記録したことを告げられた藤林は、「女性も多いですね! うれしい!」と喜びをあらわにし、多田はクールに「新たな才能に出会えることを楽しみにしております」と語ったところでワークショップがスタートした。

     第1部のトークセッションは、まず「アマチュアとプロの違い」について、藤林が「我を出していいのはアーティストだけ」、多田は「クライアントのニーズに応える」と回答。藤林はこの理由について「『自分が認められたい』という欲求が最初に来ちゃうかもしれないけど、たくさんのスタッフが作り上げてきたものが、そのアーティストという集合体で、我々はその周りにいる人のことを考えなければならない」と、いわば“職人”としての矜持を語り、多田も「音楽と歌詞で成り立っていて、その先にはアレンジがある」と、すべての工程を手掛ける音楽作家ならではの回答をみせた。また、この質問に付随して多田が「レコーディング現場には顔を出しますか?」と藤林に問いかけると、彼女は「『ブリッジ・Bメロができるまでは絶対来て』と言われることもあります。でも、ボーカルディレクションはあまりしないようにしている」と明かし、多田は「作詞家の方に『こういう風に発声してください』と歌の指導をされることもあるんですよ」と、作詞家にも多様なスタンスがあることを伝えている。



     続くテーマである「相手の想いをカタチにするためには?」では、藤林は「キャッチコピーをプレゼンする」、多田は「具体化する」と回答。藤林はその理由について「戦隊ものの曲を手がけた時に『◯◯レンジャー』という名乗りが採用されたことがある。対象のアーティストを象徴できるようなキャッチコピーを歌詞に置いて、アーティスト資料やCM尺に入るようなものを狙うといいかも。それが採用されると『芯を喰ってたんだな』と思える」と語り、多田は「クライアントからするとお得ですよね」と相槌を打った。藤林の極意について、事務局のディレクターも「キャッチコピーがあると、社内プレゼンで伝えやすい」とこれを補足した。

     セッション後半は「J-POP、K-POP、アニメ、特撮、それぞれの対応の違い」についてふたりがトークを行った。まず、藤林は「J-POPはバランス、K-POPは完全服従、アニメは精神的コスプレ、特撮はアクタースーツを装着する勢い」と持論を展開。その理由として、「J-POPは行き過ぎた表現をしないように気をつける。K-POPは韓国で先に出てから日本語詞になることも多いので、元の意味は崩せない。アニメソングは原作の主題からは絶対外れてはいけないけれど、言葉の許容範囲が広い。特撮は火力が命。」それぞれの歌詞を書く際のコツについて熱弁した。



     小休止を挟んで行われた「事前課題添削」では、「アニメ『天使と悪魔(仮)』主題歌歌詞コンペ」という課題とコンペシートを元に、受講生が歌詞を制作。ふたりはこの課題に対し、一人ひとりに手書きでコメントを書いて返信。ワークショップでは、それぞれ5作品をピックアップした。

     藤林は特撮の説明時に挙げていた、言葉の“火力”を重視。多田はJ-POP的な観点から添削を行い、個性的な作品を並べた。また、事務局内で「オト乗りが良い」と話題になった1曲には、実際にテレビ朝日ミュージック社所属の原田雄一が作曲を、同事務所所属のアーティスト・Kyocoが歌唱したバージョンを作成し、受講生は「感動しました」と自身の歌詞がプロの手で歌になったことのよろこびを語っていた。



     最後に行われた「質疑応答」では、「スパイス的なキーワードをうまく見つけて使うには?」「異性が主人公になるときに気をつけていることは?」といった気になる質問が寄せられ、藤林は後者について「私に男性の歌詞を依頼いただく場合は『女性が喜ぶ男性像』を実現したいと思っているから、無理に男性目線に立とうとしない」と回答。多田も「アイドル曲を多数手掛けるうちに、『自分は女心がわかっている』と思ってくるかもしれないけど、最近は男心を歌っているに過ぎないのかなと考えるようになりました」とこれに同意した。



     また、「タイトルと歌詞のどちらを先に決める?」という質問については、藤林が「まずタイトルを入れる場所を決める」、多田は「僕は最後につけるし、何個も出したりする」と、それぞれの立場から異なる回答を見せ、議論もヒートアップした。

     最後に藤林は「人前で話すこと自体があまりないので、緊張しましたが、みなさんの詞を読ませていただけて楽しかった」と感想を語り、ワークショップは終了。なお、今回の『Music Factory Tokyo presents「Music Creators Workshop」~作詞編~』は、全部で3回実施され、次回10月24日は下地悠をゲストに招いて行う予定だ。そして、2016年1月23日、2月27日には編曲を題材にしたワークショップも開催決定。こちらは多田慎也をホストに、生田真心・板垣祐介がゲスト講師として登壇することになっている。



    >Music Factory Tokyo presents「Music Creators Workshop」~作詞編~開催決定

    <開催概要>
    Music Factory Tokyo presents「Music Creators Workshop」~作詞編~

     2015年6月20日(土) 「言葉の匂い~7割表現の美学~」
     講師:zopp、多田慎也

     2015年8月29日(土) 「言葉の幅~特撮・アニソンからアーティストものまで~」
     講師:藤林聖子、多田慎也

     2015年10月24日(土) 「魅力的な伝え方とは~コトバ選びと構成テクニック~」
     講師:下地悠、多田慎也


     場所:テレビ朝日ミュージック 本社屋
     開場13:30/開講14:00
     料金:1講義2,500円、2講義5,000円、3講義7,500円(税込)

    >チケットの購入はこちら


    藤林聖子(Shoko Fujibayashi)

    1995年作詞家デビュー。サウンドのグルーヴを壊さず日本語をのせるスキルで注目され、独特な言葉選びにも定評がある。
    E-girls の大ヒット曲「Follow Me」を始め、平井堅、水樹奈々、BENI、三代目J Soul Brothers、Hey!Say!JUMP、w-inds.、BIGBANG、BOA、T-ARA、等様々なジャンルのアーティスト作品から、テレビアニメ『ONE PIECE』主題歌「ウィーアー!」「ウィーゴー!」、『ジョジョの奇妙な冒険』『ドキドキ!プリキュア』等の主題歌や仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズ、更にはドラマ主題歌、映画主題歌、その他CMソングまで多岐に渡って活躍。映像作品の芯を理解しアーティストの世界観として創り上げる能力とスピード感にも定評がある。
    藤林ワールド全開の2014年NHKみんなのうた「29Qのうた」(歌:つるの剛士)も話題に。年間約100曲、作詞1本で多方面に及び活躍する稀有な存在として注目される作詞家。
    オフィシャルサイト


    多田慎也

    東京生まれ。千葉育ち。
    高校時代より作詞、作曲を始める。
    その後関東近郊での地道なライブ活動を経て、2007年2月作詞、作曲家としてデビュー。 以来、嵐をはじめ様々なアーティストの楽曲制作に関わるようになる。
    2009年シンガーソングライターとして全国デビュー。
    2011年シングル「優しいヒーロー」がNHK「みんなのうた」でオンエア
    。 2012年作曲をしたAKB48「ポニーテールとシュシュ」でJASRAC賞銀賞を受賞。
    2013年1月には、シンガーソングライターとして赤坂BLITZ単独公演を成功させている。
    オフィシャルサイト


    2015.10.13

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