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  • 多田慎也楽曲徹底分析 中山美穂&WANDS「世界中のだれよりもきっと」
    中山美穂さんとWANDSさんの「世界中の誰よりきっと」は、作曲者であり、一流の音楽家でもある織田哲郎さんの節が随所に効いているのがポイントです。それは一言でいうと“キラキラ感”。これは歌詞の内容にも現れていますが、何といってもメロディーラインのキラキラ感がたまりません。1992年発表の楽曲なのですが、今聴いても古めかしくないほどにオシャレなメロディーラインだということがわかります。

    「キラキラ感とは何なのか?」という理由を分析すると、ポップなコード進行に対するメロディの当て方が、哀愁・憂いのあるラインになっているということです。この構造は、コードを外して歌だけを歌うと、少し悲しい、ブルージーなものに聴こえます。「キラキラ」という擬態語は、光の瞬きの「その一瞬」を表しているような言葉なので、平坦な進行の中に突然現れる、哀愁が漂っているメロディとポップなコード進行が重なった瞬間を切り取った素敵な表現といえるでしょう。ところどころでマイナーコードを使うのですが、ストレートで予定調和なメロディが流れていくなかで、コードだけをマイナーにすることで味わい深いものになるという、効果的な使い方をしているとも感じました。

    この曲で特に注目すべきポイントはサビにある「感動の二段構え」です。ポップミュージックの条件として、“サビ頭でインパクトのあるメロディ”が要求されるなか、<せかいじゅうのだれーよりーきーっと>という切なく「キラっとした」旋律があったのち、<めざめてーはじーめーて>という感動の頂点が待っている。ここで一気に耳に残る楽曲として聴く人の心を掴んでいます。

    また、1番と2番でほとんど譜割りを変えずに、起承転結がしっかりしているように見せているのには、最後に放り投げない、製品としてのクオリティやパッケージング力を感じます。

    多田慎也

    2015.04.01

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